結論: 必要かどうかは「どのマイクを使うか」で決まる。USBマイクなら今すぐ不要。XLRマイクに進むなら必須。
オーディオインターフェースとは何をする機器なのか?
一言で言えば、「マイクの音をPCが受け取れる形に変換する機器」だ。
マイクが拾った音はアナログ信号で、PCはデジタル信号しか処理できない。IFはその橋渡しをしながら、同時に3つのことをやってくれる。
- 信号変換 — アナログ→デジタル変換 (A/D変換)
- ゲイン供給 — ダイナミックマイクに必要な増幅
- ファンタム電源 — コンデンサーマイクへの48V給電
USBマイクはこの3つをマイク内部に内蔵しているので、IFなしでPCに直結できる。逆に言えば、XLRマイクはIF側がこれを担う前提で設計されているので、IF抜きでは機能しない。
USBマイクならオーディオインターフェースは不要か?
はい、基本的には不要だ。
FIFINE K683A(¥6,000前後・2026年6月時点)やAT2020USB-X(¥19,800前後・同時点)のようなUSBマイクは、PCやスマートフォンに直接つなぐだけで音が出る。セットアップはシンプルで、IFを間に挟む必然性がない。
配信を始めたばかりの段階では、USBマイク1本で十分な音質を確保できる。TikTokライブやYouTube Liveで声をきれいに届けたいだけなら、追加投資を焦る必要はない。
僕自身、TikTokでApex Legends Mobileのゲーム配信をしていた時期(ランキングTop10)はUSBマイクで始めていた。最初からIFを揃えるより、まず声が届く環境を作るほうが優先順位として正しかったと今でも思う。
まずUSBマイク1本から始める考え方については、TikTokライブの機材、この順で買う(マイク→照明→カメラ)で整理しているので、機材の優先順位ごと確認したい場合は参照してほしい。
どんな場合にオーディオインターフェースが必要になるのか?
下のどれかに当てはまるなら、IFが要る。
1. XLRマイクを使いたい
SM7B(¥60,000前後)やSM7dBのようなプロ用ダイナミックマイクはXLR端子なので、PCに直接つなぐ口がない。IFが物理的に必要になる。
ただし注意点がある。SM7BはXLRマイクの中でも出力レベルが特に小さい設計で、AG03MK2クラスのゲインを最大に上げてもノイズが乗りやすい場合がある。Cloudlifter CL-1(¥21,000前後)のようなインラインプリアンプを併用するか、最初からゲイン余裕の大きいIFを選ぶのが現実的だ。SM7dBはプリアンプを本体内蔵しているので、AG03MK2との組み合わせでもこの問題を回避できる。
2. BGMや通話相手の音を配信に乗せたい(ループバック)
ゲーム配信や歌配信で「自分の声+カラオケの音」を同時に配信に流したいケースがある。PC上のソフトだけで設定しようとすると複雑で、AG03MK2のような配信特化IFを使うと一気に解決する。
Twitchでのゲーム配信でも同様で、BGMや効果音を自分の声と一緒にクリーンにミックスして出せるのはIFならではだ。
3. 複数入力を扱いたい
ゲストを迎えるトーク配信、楽器を同時収録するケースなど。1台のIFで複数チャンネルを管理できる。
AG03MK2はなぜ配信者に選ばれるのか?
ヤマハ AG03MK2(¥18,000前後・2026年6月時点)は、配信用IFとしてほぼ定番の位置づけだ。
YAMAHA AG03MK2 W ライブストリーミングミキサー 3ch オーディオインターフェース (ホワイト)

¥18,000前後
理由は3つある。
ループバック機能が標準搭載
PCで流しているBGMや、Discord/Zoomで通話している相手の声を、そのまま配信音声にミックスして出せる。別途ソフトウェアを使わずにハードウェア側で処理できるのが強みだ。
内蔵DSPエフェクト
リバーブやコンプレッサーが本体で動くので、PCの処理負荷を上げずにボイスエフェクトをかけられる。ゲーム配信中のCPU使用率を気にする場面では地味に効いてくる。
フェーダーによる直感的な音量操作
配信中にマイク・BGM・SEの音量バランスをリアルタイムで調整できる。OBSの画面を触らずに手元で操作できるのは、長時間配信では特に便利だ。
チャンネル数は3ch(マイク×1+ステレオ×1+USB)で、1〜2人の配信なら過不足なく使える。
買うタイミングの判断フロー
今、USBマイクを使っている
↓
配信の音質に不満はあるか?
├── なし → 急いで買わなくていい
└── あり
↓
マイクを変えたい方向性は?
├── USBマイクをグレードアップ → IFまだ不要
└── XLRマイク(SM7B等)に進みたい → AG03MK2 を買う
↓
BGM・多入力を配信に乗せたいか?
└── はい → AG03MK2 で解決
「まだUSBマイクで満足できる段階」なら、IFは後回しで大丈夫だ。XLRへのステップアップを決めた時点で、AG03MK2を合わせて購入するのが無難な流れになる。
YAMAHA AG03MK2 W ライブストリーミングミキサー 3ch オーディオインターフェース (ホワイト)

¥18,000前後
SM7BとSM7dBのどちらを組み合わせるか
AG03MK2と組み合わせるXLRマイクで迷いやすいのが、SM7BとSM7dBの選択だ。SM7Bはゲインがシビアで、SM7dBは内蔵プリアンプのおかげでAG03MK2側のゲインを最大まで上げなくてもクリーンな音を得やすい。SM7BとSM7dBの違いについては別記事で詳しく整理している(SM7BとSM7dBはどう違う? 関連記事)。
FAQ
Q. スマートフォンからの配信にもAG03MK2は使えますか?
A. 使える。iOS/AndroidデバイスとUSBで接続できる。ただし機種によってはUSB変換アダプターが別途必要になる(¥1,500〜2,000前後・2026年6月時点)。
Q. AG03MK2とAG06MK2はどちらを選べばいいですか?
A. 1〜2人の配信ならAG03MK2(3ch)で十分だ。AG06MK2(¥25,000前後)は6chで、楽器を複数繋ぐ・3人以上を同時収録するケース向け。ゲーム・歌配信の多くはAG03MK2で対応できる。
Q. オーディオインターフェースを買えば、必ずマイク音質が上がりますか?
A. マイク自体の性能が変わるわけではない。USBマイクをIFに繋いでも音質の向上は期待できない。IFはXLRマイクを「動かすための機器」で、音質の改善はマイクのグレードアップとセットで得られる。
Q. AG03MK2はゲーム配信以外にも使えますか?
A. 歌配信・ポッドキャスト・オンライン楽器レッスン・テレワークなど幅広く使える。ループバック機能は弾き語り配信でカラオケ音源を流すシーンにも活用できる。
Q. IFなしでも「音を良くする」方法はありますか?
A. ある。まずUSBマイクの配置を口元20〜30cmに近づけること。次に部屋の反響をクッションや布で吸音すること。それからOBS内のノイズフィルターを設定すること。この3点で機材投資なしに体感音質は改善できる。機材を追加する前にここから試してみてほしい。
まとめ
- USBマイク使用中 → オーディオインターフェースは急がなくていい
- XLRマイク(SM7B等)に進む・BGMや多入力を扱う → AG03MK2(¥18,000前後)が無難な選択
- SM7BはゲインがシビアなためCloudlifter CL-1(¥21,000前後)併用か高ゲインIF検討が必要。SM7dBはプリアンプ内蔵でその手間を省ける
- AG03MK2の強みは「ループバック・内蔵DSP・フェーダー操作」の3点セット
- 音をさらに良くするのはマイクのグレードアップとセット
配信の音質は、視聴者が離れる一番の原因になりやすい部分だ。ただ、投資のタイミングは焦らなくていい。今の環境で出せる音を最大化してから次の機材を選ぶ。それが結果的に無駄のない構成につながる。
YAMAHA AG03MK2 W ライブストリーミングミキサー 3ch オーディオインターフェース (ホワイト)

¥18,000前後
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